歯科・武内デンタルクリニック、今月のメッセージ・ブログ

12.02.01 フッ化物とう蝕予防(5)

思春期(概ね12歳〜17歳くらいの時期)の口腔状態の特徴は、永久歯が生えそろうと云うことです。
生活面では、少しずつ親から独立する時期でもあります。この思春期に生え始めるのが第三大臼歯、いわゆる「親知らず」です。早い子では中学生から、高校生ではかなり見かけることがあります。

親知らずは清掃困難な第二大臼歯のさらに奥に、しかも不潔域を多く有する形で萌出してくることが多々あります。まっすぐ萌出せずに斜めに生え出した場合には、食物残渣が残りやすい、みがきにくい、歯垢が残りやすい、と云う非常にう蝕リスクの高い状態になりがちです。

また、第二大臼歯にしても、そのう蝕リスクは、生涯を通してみれば第一大臼歯よりも高くなります。
「永久歯の中で一番、虫歯になりやすい歯はどれですか」と聞くと、大体は「第一大臼歯」と言う答えが返ってきます。それは子供の頃に限れば正解ですが、よりながいスパンで見れば第二大臼歯が正解になります。 最も寿命(萌出から抜けるまでに期間)の短い歯も第二大臼歯です。つまり「要注意」の歯であると云うことです。

先に述べたように、思春期なると、親からの独立とともに、子供のころは保護者にきちんと管理されていた口腔保健のモームケアが乱れがちになります。自分で好きな時に間食をするようになりますし、ブラシングも自己流になり、ましてや仕上げみがきを行うようなことはなくなるからです。

こうした状況を反映するように、永久歯のう蝕経験歯数(DMFT)がこの時期に急増します。直近のデータである平成17(2005)年を見ると、10-14歳のDMFTは1.9本と低い水準になっていますが、15-19歳では、4.4本と2.3倍に急増しています。

また、この年代からは、う蝕の発生部位も変化し、それまでの小窩裂溝(奥歯などの噛み合わせの面にある複雑な形状をした溝)から隣接面や歯頸部(歯と歯ぐきの境の部分)などの平滑面にシフトしていきます。この平滑面う蝕の予防とコントロールに最適なのがフッ化物応用なのです。この年代からのう蝕予防には、平滑面についてはフッ化物応用、小窩裂溝にはシーラントと云う使い分けが有効と考えます。






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